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シリーズその① 「経営者のパートナー」壁打ちコンサルのススメ 第2話 「言語化のメリット」

更新日:2024年6月13日

読者の皆さん、こんにちは。

株式会社ユナイテッドの藤田です。

こちらのブログでは、私が公認会計士及び経営者として経験した事例をもとに、日本の企業をもう一度輝かせるためのさまざまな考察や提案を配信していこうと考えています。


まずはシリーズその① 「経営者のパートナー」壁打ちコンサルのススメについて配信したいと思います。本日は第2話「言語化のメリット」についてお伝えします。


言語化のメリット

壁打ちによって経営者が得られる最大のメリットは、「言語化によって、課題と対応策を論理的に整合させられる」ことです。

誰しも構想を練る時は、まず頭で考えます。沈思黙考する人もいれば、お風呂やトイレなどで着想がまとまる人もいます。私の場合は、加齢により眠りが浅くなっているせいか、明け方に着想が降って湧いてくることが多いです。

でもこの着想は、まだイメージに過ぎません。壁打ちコンサルの目的は課題解決ですので、論理的に組み立てて構想にまとめなければならず、そのためには言語化が必要になります。これを自分一人でパワポやワードにまとめて言語化できる人もいますが、着想が最もまとまりやすいのは誰かに説明することです。まだボンヤリとした考えを他人に説明する時に、途中でその矛盾や論理破綻に気が付いたご経験はないでしょうか?私はよくやらかすんですが、これは言語化が不足していて論理的な整合性がまだ取れていないことを意味します。

経営者の言動が持つ重み

ではなぜ、言語化が大切なのでしょうか?

1つは、「経営者の言動はそれだけ重い」ということです。

読者の皆さんも、社内でうかつなことを言ってその後始末が大変だった経験はなかったでしょうか?第1話でも触れましたが、生煮えの段階で出た情報が変に拡散されるのは本当に怖いです。生煮えであるがゆえに、勝手な思惑が付け加わることが多く、伝言ゲーム的にエスカレートして制御不能になることもしばしばあります。

対応策を取るための第一歩

もう1つ挙げられるのは、課題に対応するためには、言語によって論理的に整理されなければならないことです。言われてみればごく当たり前の話ですが、最初は漠然とした悩みや課題が、明確化されて対応策が講じられるためには、まず最初にその事象を言語化することが必要です。経営者の頭の中にモヤモヤしている漠然とした悩みは、課題の元ネタかもしれませんが課題とは言えません。物事を解決するためには、起こっている事象の言語化は避けて通れないということです。

何を言語化するか

では次に、言語化によって明らかにすべき事項は何かを考えてみましょう。

ここでは、壁打ちによって目指すゴールが何かを常に意識してください。

そのゴールとは、「経営者の課題解決に向けた方針の立案」です。必ずしも最終的な解決策である必要はありませんし、また方針となりうる候補が複数あっても構いません。さらに言えば、課題と解決策を一度で明らかにするのではなく、経営者から何度も打ち込まれたボールを、その都度丁寧にはね返して少しずつ方針に近づけばいいのです。これが壁打ちコンサルの最大の長所と言えますが、最初は精度が低かったとしても、何度も繰り返すうちに、最終的には解決策にたどり着きます。少なくとも、課題が検討の俎上に載っている状態であれば、徐々にではあっても前に進みます。

まず第1に明らかにしたいのは、「何が課題なのか」です。

会社を経営する中で、経営者が抱える課題がなくなることはないでしょう。ヒト・モノ・カネの観点でもいいですし、長期・短期の区分でもいいですし、社内・社外の区分でも構いません。まずは課題を洗い出してください。

そして第2に検討すべきなのは、「どんな解決手段があるか」です。

時間がかかる、お金がかかる、ノウハウがない、人材がいないなど、制約条件はたくさんあると思いますが、まずは可能性のある範囲で列挙してみてください。

最後に明らかにすべきなのは、「どんな順番で解決するか」です。

課題が複数ある場合、簡単なものから解決するのが原則です。短期間で効果が期待できるので、他の課題解決にも効果が波及することが多いからです。

ただし、「課題Aを解決しないと課題Bに着手できない」という前後関係が成立する場合もありますので、その時は順番に従います。

ここで少し注意が必要なのは、壁打ちコンサルの限界ともいえますが、あまり多岐に渡る複雑な課題群に対してはあまり向かないということです。経営者とコンサルタントが壁打ちを繰り返し、そこで得られた気付きをもとに解決策に導くのですから、全社的にプロジェクトチームを組んで解決するような大がかりなテーマには向きません。そのような場合には、チームを組成して解決を図る必要があります。




 
 
 

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